要件は、選考が進むほど動く
面接を重ねると、見えていなかったことが見えてきます。「やはりこの経験も欲しい」「この年齢層のほうが現場に合う」「思ったより人柄のほうが大事だった」。どれも、実際に人と会ったからこそ出てくる判断です。
つまり要件が動くこと自体は、悪いことではありません。解像度が上がった結果です。問題は、動いたことが宣言されないまま選考が走り続けることです。
宣言されないと、何が起きるか
新しい基準で見ると、すでに応募してきた方々は当てはまりません。書類は届いているのに、通過しない。面接まで進んでも、決まらない。
このとき現場では「応募の質が悪い」という言葉が出ます。しかし実際に起きているのは、質の問題ではなく基準の入れ替わりです。求人票は古い基準のまま出続けているので、新しい基準に合う人はそもそも応募してきません。
そのまま数ヶ月が過ぎ、掲載費だけが積み上がります。私たちが実際に経験した事例でも、これが起きました。応募自体は取れていたのに、採用には至りませんでした。
防ぎ方は、ひとつだけ
判断が変わった時点で、一度止めることです。
止めて、新しい基準を言葉にして、求人票を書き直してから再開する。数日戻るように見えますが、走らせたまま続けるより結果的に早く終わります。
JOBZAP では、選考の途中で「やはりこういう人が欲しい」という話が出た時点で、必ず要件の確認に戻る運用にしています。うまくいかなかった事例から変えた部分です。
先に決めておくと、動きにくくなる
そもそも要件が動きやすいのは、最初の決め方が粗いときです。「経験者」「即戦力」「若手」といった言葉は、人によって指すものが違います。
何が必須で、何が入社後に身につくものなのか。年齢・経験・条件のうち、どれなら譲れるのか。ここを最初に言葉にしておくと、途中で判断が割れにくくなります。逆に言えば、要件が何度も動く募集は、最初の合意ができていなかったということです。